入会して3年半になる私の体験談を話します。

会社の重要な会議で、ずらっと並んだ重役を前にしたプレゼンテーション。
若ければ「すいません。ちょっと緊張していて」で笑いをとってごまかせますが、私はマネジャーという立場でした・・。
メンバーの期待と視線を一身に背負い、できることなら自分より度胸のありそうな新人に「代ってくれんか〜」と泣きつくわけにもいかず・・。
マネジャーだから大丈夫だろうというメンバーの楽観的な期待が
緊張に拍車をかけました。
すでに汗びっしょり、気を失いそうな自分に活を入れつつ前に出たものの、怖そうな顔をした重役を目にした瞬間、頭の中が白くなり、訳の分からないことまで口走り、もうへろへろで終了。
その時を境にメンバーから冷ややかな目で見られるわ、上司からは怒られるわ、企画は通らないわ。
もうさんざんで、私のトラウマはどんどんたまっていきました。

さらに他社から引き抜かれて入社してくるつわもの達のうまい話しっぷりを目にするたびに、私のコンプレックスはスピーチへの恐怖心へと変わっていきました。

それを克服するためにさまざまものにトライしました。
話し方の本、緊張を抑える薬、暗示、呼吸法、心療内科にも通いました。
しかしそれらに効果が見いだせず、話し方教室に入会。
いつか何百人の前でも緊張せずに話ができる。
そんなことを夢見ていましたが、結局それもかなわず効果はありませんでした。

結論で言うと半年や1年のトレーニングでは緊張せずに話ができるようにはならないでしょうし、なった人を見たことがありません。
何十年も染みついてきた話すことへのコンプレックスはそう簡単にはなくならないのだと思います。
今考えると、緊張は自分の神経の過剰反応だったと感じています。

最近はあまりあがらずに話をすることができるようになりましたが、それも入会して3年たってからのことです。では何が効果的だったかというと、“場数をこなした、それも様々な規模で”。
これに尽きると思います。
聴衆の数でスピーチ前の心拍数は明らかに変わります。
クラブの例会は20人程度ですが、他クラブとの合同例会になると3〜40人。
これがコンテストになると50〜100人に膨れ上がります。
全国大会になると200人に及びます。
こうした様々な規模やいつもと違う場所で経験を何度も積み重ねたことが、神経の過剰反応をおさえるのに最も効果があったと実感しています。

そして、今は人前でいろいろなスピーチ表現を少しずつためしています。
そしてそれは楽しいものだと感じることができるようになりました。
「誰かと2人で話す時は全然問題ないし、いずれ年齢を重ねれば話すトレーニングなんて必要ない」そんな風に考えていた私でしたが、人前で話すというのは人間にとって最も難しい技術で、トレーニングが絶対必要なのだということがトーストマスターズが教えてくれました。

これからも地道に人前で話すというトレーニングを生涯続けていきたいと考えています。